アイアンクラブの種類について
今回はアイアンクラブの種類がテーマです。ゴルフスイングの基本に触れる前に知っておくべき基礎知識になります。
そのひとつが、ゴルフクラブの特徴を知ることです。アイアンクラブには、まず、基本と呼ばれる1番~9番までのゴルフクラブがあります。
1~3番までは一般的に「ロングアイアン」と呼ばれるものです。飛距離が出るアイアンクラブと考えれば良いでしょう。
アイアンクラブの特徴は番手が小さいほどクラブヘッドの角度が立っていて、飛距離が出やすいとなっています。
しかし、アマチュアの初心者が使いこなすのに苦労するというのもロングアイアンの特徴でしょう。
ヘッドが立っているほど、初心者のゴルフスイングでは基本を身に着けるのに少し大変だからです。
初心者でも比較的よく使うのが、4番~6番のアイアンクラブです。一般に「ミドルアイアン」と呼ばれるクラブです。
ある程度の飛距離も稼げて、ゴルフスイングの基本をマスターすれば使い勝手の良いアイアンです。
アマチュア(初心者)の方たちは、5~7番を使っている人が多いのではないでしょうか?7番~9番が一般に「ショートアイアン」と呼ばれるゴルフクラブです。
特に7番アイアンはは初心者にも使いやすくアプローチショットなどでも多用されるアイアンクラブです。
その他には、主にグリーン上で必ず使用するパター、悔しいですがバンカーに入れたときに脱出に使用するサンドウェッジ。
グリーン周辺からのアプローチに利用されるピッチングウェッジといったアプローチウェッジがあります。
また、最近では、ロングアイアンとフェアウェイウッドの中間的な役割を持つ「ユーティリティークラブ」の人気が上昇しています。
さまざまなゴルフシーンやシチュエーションに対応が可能で、初心者でも比較的に使い勝手が良いことから、ロングアイアンを敬遠してユーティリティークラブを使っているという初心者も増えているようです。
ユーティリティークラブにもいくつかのタイプがあって、アイアン寄りのタイプ以外にも、ウッド寄りのタイプやアイアンとウッドの中間タイプなどバラエティーにとんでいます。
ゴルフスイングの基本をマスターする以前にこうしたゴルフクラブの違いも正確に把握しておきましょう。
アイアンクラブのヘッドの種類
ゴルフクラブの中でもアイアンの場合には、ヘッドの形状でいくつかのタイプに分けることが出来ます。アイアンヘッドの場合、現状では3つのデザインから選ぶことになるでしょう。
第一に、マッスルバック(もしくはフラットバックとも呼ばれている)というタイプです。ツアープロも含めてゴルフ上級者が使用していることが多いものです。
第二に、アマチュアには一番ポピュラーだと思われるキャビティバックというタイプです。そして最後はキャビティアイアンに蓋をして中を空洞化した中空アイアンです。
マッスルバック
マッスルバックアイアンについては、以前はプロモデルの代名詞とも言える存在でした。しかし、プロツアーを観戦する機会が増えた影響もあり、市販モデルの中にも実際にプロが使うものと同じものが出てくるようになりますた。
マッスルバックアイアンの特徴を説明する場合に言われていることは、クラブヘッドのサイズが小さいことで重心距離が短いということ、ネック軸回りの慣性モーメントが小さくなるため操作性の面では優れているということです。
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つまり、技術的に優れているゴルファーにとってはインテンショナルにドローボールやフェードボールを操ることが容易だということです。
深いラフでもメリットがあります。ヘッドが小さいために深いラフで受ける抵抗が小さくなりますから、振り抜きやすいということが言えるでしょう。
さらにフェースの一番上の部分を分厚くしないために、割と低重心に設計しやすくスイートスポットが低くなっているものが多いことも確かでしょう。
この場合、たとえばベアグラウンドからのショットでもクラブフェースの芯でとらえやすいということが言えると思います。
問題になるのは、ヘッドの慣性モーメントが小さい影響が出てきて、芯を外ししてしまうミスショットには肝要であるとはお世辞にも言えません。
キャビティアイアン
次に、キャビティアイアンに関する説明に移ります。キャビティアイアンは現在市販されているアイアンのうちの多くを占めるタイプです。
最初の開発されたころのキャビティアイアンは、マッスルバックの背面の一部が凹んだものにすぎませんでした。スイートスポットもマッスルバックよりも高い位置になるものが少なくありませんでした。
そこからスタートしたキャビティアイアンは、およそ20年ほどの歳月をかけて現在のような大きなサイズの、重心深度の深いモデルへと設計変更されてきたわけです。
キャビティ構造を作用した当初の目的は、少しでもヘッドの内部の不要な部分を減らして、その分ヘッドのサイズを大型化することにありました。
例えば、開発初期のピンのアイアンなどはその代表的な存在として有名です。
それ以降もデザイン手法もどんどん進化を遂げて、ヘッドの背面をさらに大きくえぐることでフェースを薄く加工したり、フェース面の材質としてチタンを入れることでヘッドサイズの大型化を遂げてきたのです。
こうした設計変更の過程で、現在は重心深度も深く、ヘッドの慣性モーメントも大きなものが生まれてきたわけです。
中空構造タイプ
以上のようなキャビティアイアンの一連の設計の流れのプロセスで、中空構造タイプの設計も徐々に増加してきました。
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中空構造は、簡単に言えばえぐれた状態のクラブヘッドの背面に蓋をしたようなものですから、同じソール幅で比較すればキャビティアイアンよりも後方に重量配分できるというメリットがあります。
そのため、重心深度を深い位置にしてクラブヘッドの慣性モーメントも大きくしやすいという利点が含まれています。
しかし、重心深度が深くなることでフェース面のスイートスポットの位置はどうしても高くなります。そのため、低重心化を同時に達成するにはかなりな設計努力が要求されてきます。
こうした流れから、中空モデルの場合はスイートスポットの高さを低くする目的で、フェース高さの低いいわゆる「シャローフェース」を採用しているモデル数多くあります。
近年のアイアンヘッドの流行形
一般向けのアベレージゴルファー用のアイアンでは、ヘッドのサイズを大型化くして慣性モーメントを大きくした上で、ソール幅を広くして重心深度を深くすることをメーカーは模索しています。
また、ソール面に重量配分を大きくすることで低重心化にも対応しなければなりません。しかし、実際にこの3つの目的を同時に成し遂げることはかなり難しい作業となっていることでしょう。
しかも、アイアンの場合にはヘッドの外観の良さ、見栄えというものも求められています。いわゆる「ヘッドの顔の良さ」ということです。
こうなると、全ての要素を満たすようなアイアンクラブを設計することは本当に大変なことだと考えれます。
クラブヘッドのフェース面にチタン合金の板を装着するチタンフェース設計が近年の主流となってきていますが、これは少しでもフェース面の重さを軽くすることで重心深度を深くしようとする流れと言えるでしょう。
チタンフェースと発想自体は以前からある設計手法だったのですが、最近の高度な設計にも欠かせない存在となってきています。
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すなわち、クラブヘッドの慣性モーメントを増加させ、深重心化と低重心化をも成し遂げると同時に、フェースの高反発を少しでも改善しようと考えると、やはりチタンフェースが一番だということになってきているのです。
けれども、こうした考え方の元ではヘッドのサイズを大きくして、フェース面を長く設計することになるので、どうしても重心距離は長くなるのは避けられません。
このことが招くのは、ネック軸回りの慣性モーメントが増加してくる関係からヘッドの返りが遅れがちになり、インパクトのタイミングでのヘッドのトゥダウン量も大きくなるためフェース面もオープンになりやすいという問題を生み出しています。
この問題を解決するために、いくつかの手法が用いられてきていますが、まずはグースネックの採用でしょう。グースネックとはフェースプログレッションが小さいということです。
強力なグースネックに設計することによって、インパクトでわずかにヘッドがかぶった状態で当たりやすくするという考え方です。
それとは別にライ角度をアップライトにするモデルも生まれています。これによって、フェース面ターゲットが最初から左を向いていることになります。
そのため、少しフェースが開いてインパクトのタイミングでもほぼ真直ぐ飛ぶようになるようにするという工夫です。
以上のようなアイアンクラブのヘッドの設計の流れから考えれば、今後も新しいアイデアが採用されて新しいタイプのアイアンが生まれてくることも十分考えられます。
ユーザーがしなけれないけないことは、最新のアイアンクラブの動向を注視しながらも手元にある自分のクラブをいかに有効に使いこなしていくかということにあるのではないでしょうか。
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