ドライバーショットで右を向きやすい
ドライバーショットで右を向きやすいというアマチュアゴルファーが意外に多いものです。
この場合は、クローズドスタンスにするだけで簡単に体のラインが目標ラインと平行にすることができます。ゴルフスイングの基本の姿勢に戻しましょう。
アドレスに入って、テークバックに移ろうとした瞬間に、目標方向よりも身体が右に向いているような気がして、集中したゴルフスイングにならないという悩みを耳にすることがあります。
スタンスが右を向いているように感じる理由は、実はグリップの握り方の影響が考えられるのです。
普通にグリップする時には、右手は左手の先を握りますが、その際に右肩を前方に出してから右手をグリップしてしまうことが多いようです。
これでは両肩のラインが目標方向と平行にセットできていないことを無意識のうちに察知して、自然と右肩を後方に引いて調整してしまいます。
このため両肘のラインが右方向に、向きやすくなっている可能性が考えられます。
右手が左手の先をグリップするために、つい右肩が前方に出てしまうのなら、クローズドスタンスで構えることで、両肩ラインの調整は必要なくなります。
セットアツプの最初の時点から、意識的にスタンスだけクローズドにとることで、身体のラインは目標ラインに平行にセットしやすくなるでしょう。
ゴルフスイングの基本としてクローズドスタンスを採用しているのは、米プロツアーの選手でも意外に多いものです。
2004年のマスターズ・トーナメントでメジャー大会初優勝を飾り「ビッグ・レフティー」の愛称で親しまれているP・ミケルソン選手は、その代表格でしょう。
クローズドスタンスを取ることのメリットとして、ダウンスイング以降に、左足への体重移動が容易になり、しかもスエーしにくいという点が挙げられます。
更に、身体の左サイドがズレないため、左サイドの璧がしっかりと作り上げられ、インパクトゾーンを長く維持することにもつながります。
グリップのチェックポイント
グリップは握り方をほんのわずかに変えただけで、スイングも球筋も一変してしまいます。「ゴルフはグリップに始まりグリップに終わる」といわれる所以です。
このため、上級者やプロゴルファーになればなるほどグリップに気を使って、生涯改善に余念がない状況です。
グリップに関しては、ゴルフスイングの基本の上で事実上、最重要項目に挙げられます。
正しいグリップができずにスイング作りに行きづまり、上達を妨げられているゴルファーがあまりに多いので、ぜひ目を通してみてください。
左手の握りが浅い
まず一番強調したいポイントは、十中八九のアマチュアゴルファーの左手の握り込みが浅いことです。つまり形としては手の平を空(上方)に向けた状態で握っているのです。
また、人によっては親指だけをシャフトの右側に離して置いています。しかし、この場合でも手の平が空(つまりは上向き)を向いた通称「ウィークグリップ」になっているのです。
このグリップ方法は、スイング作りに決定的な悪影響を及ぼして、ゴルフの上達の過程で大きな妨げになりますので、以下で説明するように改善することを是非おススメします。
特にインターロック型グリップを選択している人で、右手の小指を左の人差指と中指でできるV字の付け根に深く密着して握ると、こういうウィークグリップの形になってしまいます。
しつこいようですが、現実には大部分のアマチュアゴルファーがこういう握り方をし、ミスショットの原因を作っているのです。
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悪影響を与える最大の理由は、左手の握りが浅い状態ですとバックスイングの際に左肩の動きに支障が起きます。
具体的に言えば、左の手の平が上を向いていると、バックスイングの始動開始直後から左肩が左アゴを突き上げてしまいます。
プレーヤーの頭上つまり軸の真上から眺めると、単なる円運動ですが、これが途中で止まり、それ以上回転が効かない状況になってしまうのです。
本来望ましい左肩がV字を描いていったん下がり再び上がってアゴの下に収まる軸回転(自分自身もしくは正面から見るとV字型に見える)が、できないのです。
そこで、プレーヤーはどうするかというともっとテイクバックを大きくしようとして両腕を持ち上げます。しかし、肩とアゴの接触で動きにプレーキがかかってくるため、それ以上振り上げることはできません。
しかし、それではバックスイングが不十分な状態で、腕が上がらずリズムもとれないため、打開策として脊椎を中心とするスイングの回転軸を左側に倒し、そして右ヒジを開いてどうにかトップのようなものを作り出すことになります。
つまり左肩によって顔の左側が突き上げられ、右の脇腹が伸びるので左足に体重がかかった状況となり、あなたも恐らく目にしたことがある左ウエイトのトップの形になりやすいのです。
やっかいなことに当の本人の感覚としては、出来る限り身体を捻って大きなトップを作ったイメージでいる点です。
しかし、実際には肩はほとんど回っておらず手だけが高く上がり、そのため右ヒジが体から離れ過ぎ、更にスイング軸が左に傾くので、体重が左足に残った最悪のトップの形になります。初心者ゴルファーが一度は通る典型的なパターンです。
明治の大砲を生み出す
どうしてこの形がいけないかの理由は、つぎのようなものです。このトップの位置からダウンスイングに移行する際は、まず右腕に力を入れて開き過ぎた右肘を体に引き付ける動作を起こします。
その反動で体重を左から右に大きく移し、伸び過ぎた右の脇腹を元へ戻すことになります。
すると、クラブの動きとしては丁度薪を割るように真上からボールを叩きつけることしかできません。
その時に回転軸は左から右に大きく傾くので、右肩がガクッと下がった、いわゆる「ギッタン・バッタン」状態の「明治の大砲」ショットが出来上がってしまうのです。
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こんなダウンスイングでは、ありとあらゆるミスショットが考えられます。
まず、右肩や頭が下がり過ぎてクラブの通過するスペースがなくなり、地面を叩く「ダフリ」を多発させます。
ダフリを防ごうとクラブを遠回りさせると、アウトサイドインの撫で切り軌道になって今度は「スライス」が起こります。
さらに苦肉の策として左ヒジを逃がしたり、左手首を甲側に折って軌道のスペースを空けても、トップボールが出たり、腕に頼ったいかにも弱々しいボールしか打てません。
これは体重が右側に残り過ぎて体の回転によるパワーが使えず、その上、実質的にシャフトの短い欠点を持つゴルフスイングになってしまうからです。
どうしてかというと、ゴルフスイングのシャフトの長さというものは、クラブだけでなく、左肩からクラブヘッドまでなのです。
この全長を有効に使わねばならないため、肘や手首が曲がるとトータルとして考えるとシャフトが縮まることと同じ意味になり、ヘッドスピードが大幅に落ちて、飛距離を稼げないという理屈になります。
このような左アゴの突き上げを防ごうとして、左腕を時計回りに回したり、体重を過剰に右に大きく移動してバックスイングしている人が沢山います。
そして、そのいずれもダウンスイングの際に修正ができず、スイングが複雑化して、ミスショットのオンパレードとなってしまうのです。
クラブを変えても飛距離が変わらない
さらに、非常によく耳にする「どのクラブを使っても飛距離が同じで変わらない」とか「長いクラブになるとますます飛ばなくなる」という悩みも、グリップが根本の原因で回転軸が傾く人に多いと思います。
以上のように、左手の握りの浅いグリップは絶対に禁物なのですが、アマチュアの9割近くがこの握り方をしているのが現状です。是非ご自分のグリップを今一度チェックしてみてください。
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ちなみに、クラブを持たずにスイングの構えをして両腕をだらりと垂らすと、手のひらは下向きで尚且つ体の方を向きます。
そのまま左右に両腕をブラブラ振ると、両ヒジがアゴの下を往復します。手の平が上向きだと、肩がアゴに当たり、ストップしてしまい、全くスイングできないことがご理解いただけるでしょう。これがゴルフスイングの基本中の基本です。
インパクトを想定したアドレス作り
アドレスを見るとその人のレベルが分かるという表現がゴルフスイングに関してよく出てきます。
この考え方は外見上の見栄えの良さを意味するのではなく、アドレスの状態の中にインパクトが含まれていると感じられるのかが問題です。
アマチュアゴルファーの多くはアドレスとインパクトが違った世界であり、このふたつを別々のものと考えているふしがあります。
インパクトが含まれないの状態のデタラメな構えをしていないでしょうか。インパクトが存在しないからインパクトに修正を加えてしまうと毎回ゴルフスイングが変わって数多くのミスショットが出ると理解しましょう。
まずは「インパクトを想定した上でのアドレスを作る」という意識が必要です。この当前の意識が持てていないゴルファーが実に多く、ゴルフの上達を妨げていると指摘できます。
インパクトを想定するという意味は、構える方向と打ち出す方向と球筋を考えていることを意味します。
こうすればターゲット方向に対して正しく構えやすくなります。
アドレス=インパクトと表現されますが、本当の意味ではこれが逆でインパクト=アドレスだと考えるのが筋です。
インパクトを想定するアドレスを作ることにより、ドライバークラブの上げ方が限定されるというメリットが生じてきます。
理想のインパクトを考えた上で、その前のダウンスイング、そしてその前のバックスイングヘと遡っていけば、自ずとアドレスは決まってくると理解しても良いでしょう。
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