オーバースイング対コンパクトスイング
ドライバーショットではトップ・オブ・スイングからインパクトまでの加速距離が長いほどクラブヘッドは走ります。
オーバースイングがコンパクトスイングに勝るのはこの点です。アマチュアゴルファーほどドライバーはオーバースイングを基本のゴルフスイングと考えましょう。
アマチュアゴルファーにとっては、ゴルフコースをラウンドする際に2つのテーマが葛藤を引き起こしていることが多いようです。
すなわち、最大飛距離(カッコヨク飛ばしたい)とスコアアップ(シングルになりたい)の2点です。
近年の米プロツアーでは、コンパクトなトップスイングが、ショットの方向安定性(コントロールを良くする)を高めるとされる流れあります。
一番大きな影響は、タイガー・ウッズのゴルフスイングの影響ではないでしょうか。中にはテレビ解説で、アマチュアゴルファーも真似したらという発言も時にはあるようです。
しかし、それは必ずしも正しいとは言えません。極論を申し上げるようですが、ドライバーショットでの飛距離アップを目指すことに限っていうなら、コンパクトスイングよりも断然オーバースイングの方が有利に働くからです。
トップ・オブ・スイングの位置からインパクトまでのクラブヘッドの加速距離が長いほどクラブヘッドは走りますし、結果的に飛距離アップにつながります。
プロゴルファーの場合ですと、上体の捻転差や体重移動によって飛距離を伸ばすテクニックを持っているから、たとえ加速距離の短いコンパクト・トップスイングを採用してもそれなりに飛ばせるのです。
ところが、アマチュアゴルファーに限っていえばドライバーショットでは捻転差が少なく、ダウンスイングでの体重移動がうまくできている人の方が少ないですから、コンパクトスイングを単純に真似ただけでは、飛距離アップは期待できないのです。
もちろん方向性はそれなりに安定するでしょうが。
「オーバースイングは百害あって一利なし」という風潮を感じている方も少なくはないでしょうが、オーバースイングが必ずしも「ダメ」なゴルフスイングの基本だと決め付けてしまうのはどうかとも思います。
ドライバー・ショットが最大の持ち味の「飛ばし屋」ジョン・デーリーのようなプレヤーも存在するのです。
トップスイングでヘッドが垂れてもスイングプレーンからクラブヘッドが外れず、ダウンスイングでもスイングプレーンに沿って振り下すスタイルのゴルフスイングです。
彼のようなゴルフスイングの基本を身に付けてしまえば、決してオーバースイングを頭から否定することはできないでしょう。
それどころか、「飛ばせる」ゴルフスイングだということもできるのです。
コンパクトなトップスイングのゴルフスイング
コンパクトなトップ、トップ・オブ・スイングをしても、決して飛距離は落ちません。
逆に飛距離アップをにつながり、ショットの方向性も安定します。まずは、コンパクトなトップのゴルフスイングの真意を理解することが先決だと思いま
すので、少し説明しておきましょう。
トッププロと呼ばれるレベルのプレヤーたちはほとんどが、テークバックの初期の段階で手を若干動かしてスイングプレーンにクラブヘッドを乗せてしまういます。
そこから先は、上体のターンで一気にグリップ位置を「ハーフフェイバック」のポジションといわれる右肩の高さ(横)まで上げてしまいます。
これがコンパクトなトップの位置なのです。
ゴルフスイングの基本ではクラブをスイングプレーンに乗せてキープする点において、右肩の横の位置をトップスイングの位置だと理解してバックスイングすることがポイントになります。]
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下半身を安定させた状態のまま、身体の中心部分(体幹部分)で身体をねじるというイメージで、ゴルフクラブを胸の前に位置させたまま振り上げるゴルフスイングなのです。
アドレス時には、シャツの胸元のボタンと右手親指とが正対している状態です。
この正対関係を維持したまま振り上げられる限界まで(実はそれが右肩の横の高さ)振り上げてしまうのです。
そして、グリップの位置と胸との距離(間隔)を一定に保つことで、オンプレーンスイングを実現するのです。
スイングプレーンからクラブが外れないことでショットの方向性は高まります。
その上、オーバースイングにならないので、スムーズにクラブヘッドを加速させながらフィニッシュの位置まで振り切れるために、飛距離も確実にアップするゴルフスイングになります。
トップ・オブ・スイングで体がふらつく状態になると、正しいスイングプレーンでクラブを下ろしてくることは難しくなります。
バランスの取れたトップ・オブ・スイングができてこそ、正確なゴルフスイングが生まれるのです。このフォームをマスターする手段としては、右手が大きなカギになります。
トップ・オブ・スイングでは、左手の親指の上にクラブが乗っている状態が理想的です。しかし、この際に右手には不要なパワーが入ってはダメです。
右手に力が入ってしまうと、シャフトの向きが不安定になり、左手親指の上からクラブが外れたりすることが予想されます。
また、バランスの取り方をもっと良くするためには、ウエート配分にも注意が必要です。
アドレスでは左右の足に均等にウエートを乗せていたでしょうが、トップ・オブ・スイングでは、右足に8、左足に2のウエート配分にします。
ただし、右足に乗っている8割のウエートのほとんどはカカト寄りにします。
拇指丘にも少しは体重が乗っていますが、右足の股関節を後ろに引く動きをすることでバックスイングをスタートさせる関係上、カカト寄りにウエートをシフトするのが正しいゴルフスイングの動きになります。つま先にウエートはかけません。
トップ・オブ・スイングで上体が起き上がってもいけません。また、逆に前傾角度が深くなりすぎても、クラブは正しいスイングプレーンから外れてしまいます。
ツマ先にウエートが乗り、前傾が深くなった状態でスイングすると、左へボールは飛んでいきます。
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サーフィンをしている要領で、右足の拇指丘とカカトの間にウエートをかけ、適度に上体を前傾させた姿勢にすることが大切です。
ゴルフスイング(トップ)のバランス
ゴルフスイングの基本、とりわけドライバーショットのトップで体のバランスがうまく取れていない人が多いようです。
これには、背骨にクラブを当てて軸がまっすぐかチェック。他にもクラブが手から逃げる気がするというゴルファーもいます。この問題は次回に説明します。
ゴルフスイングのトップでアドレスとの前傾角度をチェックしましょう。
ドライバーは正しいスイングプレーンに乗ってくれば、納まってくるトップ・オブ・スイングも安定するはずです。始動してから、他の要因で迷い込むから、バランスのいいトップができないのです。
バランスのいいトップに納まっているかどうかを判断するには、軸の角度を調べてみましょう。ゴルフスイングの軸とは背骨です。
アドレスでは背筋を伸ばした構えをつくりますが、この前傾角度がトップのポジションになって狂っていないかどうかを3つの項目でチェックします。
1.背骨が丸くなってボールに目が近づきすぎていないか。上からのぞきこんだ体勢になっていないか。
2.左右どちらかに傾いていないか。(スウェイの動き)。
3.前傾の度合いが緩くなって上体が起き上がっていないか。
このように軸から見た各項目をチェックします。
アドレスと同じ角度ならバランスのよいトップができている基本のゴルフスイングだと言えます。バランスが良くないのは、突き詰めれば軸の問題でもあります。
実際に背骨に添ってクラブを縦に当てがった状態で、肩を回転させてみると軸のイメージがわかります。
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クラブと一体化した気持ちになって体をターンさせ、トップ・オブ・スイングをつくります。
クラブがアドレスのときと同じ角度になっている場合は、バランスも良く、再現性の高いトップ・オブ・スイングになっていると言えるでしょう。
どんなスポーツでも、バランスという言葉は上達と大きく重なった意味合いがあります。とりわけゴルフスイングの基本を意識する際には欠かせない要素のひとつだと認識を持ちましょう。
トップ・オブ・スイングはバックスイングからダウンスイングヘと向かう切り替えしのポイントです。
このポジションが不安定ならば、ダウンスイングの軌道がブレてしまいたくさんの種類のミスショットの原因となります。
左肩を右足の上に見えるまで回転させて、左肩、左ヒザ、左足を結ぶラインがストレートになるようにしましょう。
これが力強いトップ・オブ・スイングをつくり出して、ダウンスイング以降の体の捻り戻しやクラブの振り抜きをスムーズに実行させる原動力となります。
トップ・オブ・スイングで左肩が左足の上に見えるとウエートが右足に乗らず、上体の捻りが浅くなった手打ちのゴルフスイングになってしまいます。
後方からは両肘の高さがほぼ等しくなり、グリップエンドが右肩の上に見える状態になります。
両肘を結ぶラインを底辺とした正三角形の頂点の位置にグリップエンドがくるようなフォームが理想です。
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