ヘッドスピードとスピン量

300ヤード近い飛距離をドライビングディスタンス部門で平均飛距離として出すとすれば日本ゴルフツアーの公式記録では、トップレベルではないでしょうか。

ヘッドスピードは普通に振っても55m/s程度は出すのでしょう。そうなると、今度はスピン量が増えることが持てる者の悩みとなることでしょう。

そのため、ムダなスピンを減らしてくれるゴルフクラブを求め、ロフト角は8.5度程度の中弾道の出るヘッドとシャフトに辿りつくことになるのでしょう。

ロフトは立っている方が望ましいのかとかなぜ8.5度が適切なのか疑問もわいてきます。

飛ばし屋のプロゴルファーも飛距離を出すための3要素というものを最大限に考慮した上で、ゴルフクラブを選んでいるはずです。この点は、アマチュアゴルファーもプロも違いはまったくありません。

ただし、ヘッドスピードやボール初速が別次元の話になりますから、飛ばし屋にとっての最適なスピン量と打ち出し角度は、当然アベレージゴルファーのそれとは異なります。

しかし、飛距離アップに要求される3つの要素の組み合わせが最適化することができれば、ムダがない上に、そのヘッドスピードにおける最大限の飛距離を叩き出せるという理論自体には違いはありません。

ヘッドスピードが速ければその分インパクトでボールに大きなパワーを与えることになります。

それがバックスピンをより強くしてしまうことでしょう。このバックスピンの量がボールスピードに対して多過ぎると、打球には浮力が大きく働きすぎるため、理想的な放物線を描くことはできなくなってしまいます。

せっかくの自分のボール初速が十分に活かしきれずに、距離を損なうという結果が待っていることになります。

そうしたことで、自分のゴルフスイングと、ボールスピードにとって最適な、打ち出し角度とスピン量が出せるような条件をゴルフクラブに求めることになるのです。

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そして、ロフト角や重心設定、シャフトなどを追及していった結果、その答えの一つがロフト8.5度という結果に最初に述べたプロゴルファーは結論付けたのでしょう。

一般的なアベレージゴルファーの40m/sというヘッドスピードにも、やはり最適なバックスピン量と打ち出し角が存在します。

最初に取り組むべきことは、それを弾道測定のできるショップで測定してみることからスタートすれば良いでしょう。

現在のヘッドスピードと、そして実際に自分のヘッドスピードなら、どのくらいのスピン量と打ち出し角にすれば良いかが明確になってくれという結果を手に入れることができるでしょう。

こうした一連の作業は個人レベルで測定装置もない状況ではできるものではありません。

「エネルギー効率の高いゴルフスイング」をマスターしながら、弾道測定できるショップの協力を受けた上で、最適なスペックを見つけ出していくことになります。

バックスピンで球が浮く

読売巨人軍からメジャーリーグに移籍した松井秀喜がニューヨーク・ヤンキースなどで活躍した姿を今も覚えている人も多いでしょう。

彼が語っていることの中に野球のバッティングにおいては、ボールの下側を打ち抜いてスピンをかけることによって遠くまで飛ぶ弾道をつくることができるという話があります。

メジャーリーグ時代には外国人選手たちのパワーに対抗するためには、それとは違う打ち方も研究していたそうですが、このスピンをかけるということはゴルフスイングにも通じることです。

飛んでいるボールには常に影響を受ける力としては「重力」以外には、「揚力」「抗力」「回転抗力」というものが考えられます。

揚力は球を浮かす働きをし、適度につくれれば飛距離を伸ばす効果があります。もちろん浮く力を強くしすぎてしまえばフケ上がりとなって距離は出なくなります。

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そのため適度な揚力を生みだすスピン量をできるだけキープすることが必要になってくるのです。この揚力を生むのがバックスピンの働きです。

バックスピンしながらボールが飛んでいけば、ボール上下の空気のボールに対する速度が変わってきます。

ボールの上は「ボールスピード プラス 回転のスピード」となって、ボールの下は「ボールスピード マイナス 回転のスピード」となります。

つまり、ボールの上の空気の流れが速くて下を流れる速度が速い場合、圧力はその速度の2乗に比例して下がることが物理学上で解明されています。

そのため、ボール上側の圧力が下がり、ボールを上に持ち上げる効果が生まれます。

野球のボールを飛ばす目的で下側を叩く意味も、ゴルフボールを飛ばすためにロフトがある意味も、飛行機が翼の形状に影響されて浮くのと同じ原理が働いているわけです。

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