シャフト性能と流行

もっと飛距離アップしたいとか方向性を改善したいというのがシャフト選びのポイントになるでしょうが、時が移り変わってもトーナメントプロが使うシャフトは人気があります。

フジクラの「スピーダーシリーズ」や、グラファイトデザインの「ツアーADシリーズ」を考えても人気プレーヤーが使うシャフトこそがリシャフ卜の世界を牽引して、売れ行きも伸びています。

T・ウッズがカーボンシャフトを使い始めたときに、彼が愛用している三菱レイヨンの「ディアマナS-83」が一躍注目されました。

ウッズ以外のプレーヤーでも世界ランク上位を占める選手が『ディアマナ』を使用していることで、日本ツアーでも使用率がアップし、それに影響されてアマチュア選手も『ディアマナ』への関心が高まったわけです。

今はどうかはわかりませんが、発売してからある程度の時間が経過しても、増産が間に合わないほど注文が殺到していた時期さえあったようです。

ディアマナは、世界の一流レベルのプレーヤーが使用するスペックはアマチュアにはとうてい使いこなすのは無理なことです。

メーカー側もそれを理解しているので、アマチュアが扱いやすい60~70グラム台のモデルを開発して、市場供給を行なっています。

そして、軽いモデルとしてはフレックスがRのものまでもラインアップに加えています。

ハードヒッターばかりではなく、ヘッドスピードが遅いアマチュアゴルファーにも「ディアマナ」を装着して使いこなすのが可能になったということが、売り上げが好調な要因になっているのは確かでしょう。

「ディアマナ」シリーズのシャフトの特徴としては、どの製品も手元調子にしては手元側がしっかりした出来栄えになっているということを忘れるわけにはいきません。

剛性分布はオーソドックスでフィーリングとしても素直であるため、シャフトが不要な動きをしないのが特徴と言えるでしょう。

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「スピーダー」と比べると強烈な弾力感はとりたててありませんが、インパクトゾーンでの加速感がありコントロール性能の面とのバランスが取れていると言えるでしょう。

ゴルフスイングのスタイルによって「自分には合う、自分には合わない」といった声が出にくい設計なので、ゴルフショップでも安心して勧めてきます。

近年は、シャフトの素材として4軸構造が話題になっています。フジクラ製の「スピーダー」は3軸織物を採用して高性能シャフトを生み出しました。

ところが、4軸シートは縦、横にの他にも斜め方向2つから交差された繊維を組み合わせて使用しています。

素材はメーカーごとに違いはあるものの、例えば、ホンマの「アーマック」や、マミヤ・オーピーの「アクシブ」もシャフトの素材構造を4軸シート採用しています。

これによって、これまでのシャフトでは難しかった飛距離と方向性を実現できたと強調しています。

さらに、フジクラは3軸織りに平織りカーボンを組み合わせたタイプのシャフトも開発しています。

このシャフトは飛距離重視の傾向の強いスピーダーと明確に差別化したシャフトであり、高い操作性と方向性の安定化に寄与するシャフトと言えるでしょう。

構造的に見ても非常に斬新なアイデアが盛り込まれている上に、話題性という点から見てもアマチュアゴルファーの関心は高いようです。

しかし、市場動向から見ればこれからまだまだ伸びる可能性を秘めているでしょう。

ツアープロの間での普及率も極端に高くないこともあるため、ディアマナほど好調なセールスを記録しているわけではないようです。

つまり、アマチュアゴルファーの間でのシャフトに対する関心は、構造がどうのこうのと言うよりも実際に打ったときのフィーリングが一番なのでしょう。

また、飛ぶのかどうなのかといった興味本位の要素の方もある程度大きいのでしょう。

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さもなければ、試打してみた際に、アマチュアレベルにはこれまでのシャフトとの違いが明確に伝わらないのかもしれません。

4軸シートや平織り素材がどれほどメリットがあり人気を博すのかは、はっきりとはわかりません。

スイング中のしなり戻りの具合や、しなり戻るタイミング、シャフトの挙動を正確に計測することはそう容易いものではないからです。

シャフトの市場で人気を集めるかどうかは、昔と変わらずツアープロがどれほど使いだすのかが重要なポイントになっているのでしょう。

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